花に嵐の…
~花に嵐の譬えもあるぞ さよならだけが人生だ~
かの井伏鱒二さんの名訳を思い出します。
花海棠、蘇芳(スオウ)などの木の花があっけなく散りました。
馬酔木の行儀良い蕾を揺すって強く吹きまくる風。
地域センターへの坂道で花吹雪が路溝を埋めていました。
見上げれば若葉の枝先を捧げるように残りの花が…。
U家のヒガンサクラ。毎春、讃えずにはいられない古木です。
純和風の家屋の門脇に八重椿。朝日を受けて誇らかです。
花の雨から花に風、そしてそろりと逝く春の名残りのメロディ。
所用を済ませたセンターの庭で静かに開いているシャガを
見つけました。これって忘れがたい草の花。脳裏に浮かぶのは
亡き母の生家の庭、城之崎温泉寺の参道、雪国の五月でした。
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