秋はまだ?
道端に蝉のむくろが落ちています。小公園ではミンミンが鳴き続けて
ああ、あれたちも声かぎりに別れの歌を歌ってる…と命短い蟲に哀れ
を覚えるのです。宵の秋という季語が好きなのに、いつまでこの残暑
の続くことか。
植え込みの草木に夕べの水遣りをしながら、ピンポン玉くらいの
石榴の実の育ちを気がかりにしています。
行き逢って日傘傾けて「なかなか涼しくなりませんね」と同じ思いを
交わしては「お大事に!」。天気予報にも告げられる熱中症のこと、
「昔はこんなじゃなかってのにね」などと嘆くお年寄りも…。
松葉ボタンやサルビア、花壇の片隅のムラサキゴテンの花を見ては
さぞかし乾きを辛抱してることよ、と雨なき空を恨めしく思うのです。
カラカラ残暑よ、秋風にバトンを早く渡しておくれ。
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