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2010/07/13

まつわりつく花の面影

Smidori_3 散歩の路地で近頃見かけなくなった

ノウゼンカズラを見つけました。門前を狭しと咲いて

いるオレンジ色。高さ10メートル余、木にまとわりつ

く蔦性から敬遠されるのでしょう。

少女時代、親友の実家のお寺へよく遊びに行き、

庫裏の前に咲いているのを見て、夏の女王のよう

な花だと思いました。親友スーちゃんは歌上手で

「からたちの花」や「いつか来た道」など歌って

くれました。教師になり、結婚して以来、彼女と

会っていませんが、夏休みの頃、見慣れた花の

思い出とともに友の歌声が甦ってきます。

Smidori_4 あら、もう咲いてるのね。

紅色の槿。白い底紅のとは趣が違い、艶っぽい

大輪の花が群れていました。

あれからもう何年になるか、青年出版社社長

として活躍していた友が癌で早逝。僚友6人で

別れの式に参列しての帰り、鎌倉駅への道で

哀しみに包まれて眺めた花。須賀線の車中で

誰かが言いました。「タッちゃんは真面目すぎた

が、どこかに艶っぽさのあるいい男だったなぁ」

あれから20年余り、槿の花から浮かび出る

のは颯爽としたタッちゃんの笑顔なのでした。

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