実柘榴
花散りて甕太り行く石榴かな 久女
真紅の花が梅雨ごろから咲いて、緑濃い枝先に小さい紅いぼんぼりを
点したように見えて、やがて雨の中を散っていきます。雌花のお尻は
少しふくらんでいて、これが甕(カメ)。雌花だけが実になるのです。
どうしたことかこの秋は実が少なくて、形も色もよくありませんでした。
それを悔いるのか今頃また花をたくさんつけています。たぶん雄花ばかり
で、雨に打たれては果敢なく落ちてしまうでしょう。
ポツン ポツンと大きくなれなかった実も落ち始め、秋は深まる気配です。
雨の小止みに一枝もらい、焼き〆の花瓶をせめての衣裳にしてやりました。
いびつになったのは親木近くの路上に置いたからです。
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「都会の四季」カテゴリの記事
コメント
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nekozizouさま
嬉しいなぁ♪
同じ方のファンだなんて…
西東三鬼さんが好きって云うと、
怪訝な顔、されたりするのです。
池田澄子さまは、いかが?
大好きな方です。
去年、ある会合でご一緒になることがあり、
図々しくもご本にサインを頂きました。
とってもチャーミングなお句を詠まれます♪
そして、私もnekozizouさまのファンです(^^♪
これからも素敵なお話聞かせてくださいね!
楽しみにしています(^_^)
投稿: なを | 2005/10/11 20:34
なをさん。
私も西東三鬼さんのファンで~す。なぜか
なをさんの句に惹かれ、なをさんファンになり
ました。そして、好みまで似ているなんて!
三鬼さん、神戸の高台に住んで、外国人
のお友達もたくさんいたのですって。
露人ワシコフ叫びて・・・直截で強い表現、
魅力的ですね。
投稿: nekozizou | 2005/10/09 13:22
nekozizouさま
素敵な器ですねぇ!
ご自身で作られたなんて感動♪
素晴らしい才能……
柘榴って不思議で、可愛い果実ですね。
少しエグイのですが、好きな西東三鬼にこんな句があります。
露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す 三鬼
何故か三鬼好きな私なのです。
投稿: なを | 2005/10/08 14:56
zuccaさん こんにちは~。
♪こんなにうれしいことありませんよ。
ほんというとね、久女さんのこの句で
初めて甕っていうのを覚えました。
花のしぼんだ先が唇みたいになって
ふくらんでいくのですね。何年も眺め
て、この程度しかわかりません。
ヘンテコな花瓶は昔の私の手びねり
を焼いてもらったもので、恥ずかしいけど
登場させました。嬉しくて有頂天です♪
投稿: nekozizou | 2005/10/08 13:08
こんにちは~。
nekozizouさん ざくろにお詳しいのですね。雌花のお尻にある甕が成長して実になるんですね。それにしても立派な柘榴です。柘榴は女性にはとても嬉しい果実なんですよね。
焼き〆の花瓶がとても良く合っています。花瓶 気に入りました。
投稿: zucca | 2005/10/07 17:20