根津青山の庭
庭へ出ました。折々の季節、庭をひと巡り
する愉しみは格別でした。そしてこの日、
小春日の陽は中天より注ぎ降り、散策路の
石像をふくよかに照らしています。
さきの展示にあった斑鳩庵のほか三庵がほどよい距離を置く
起伏の路に見頃をやや過ぎた紅葉は茶庭に秋を深めており、
錦繍の梢を見上げて佇んでいると、どこからか小鳥たちが
枝々に来ては移り飛ぶさまはまるで紅葉狩しているようで
した。見慣れた池の汀に小型の屋形舟。これは初めてお目に
かかりましたね。順路を逆のひとり歩きは他の散策者の邪魔
になるのを遠慮してというよりも好きな処に好きなだけ留まり
たいからでした。藤棚の下で話し込んでいる若い女性は
青山の茶道具にゆかしい伝統を偲んだ余韻…なのかしら。
そして、私は、石段脇の石造如来立像に額ずいて紅葉と一緒
に撮らせていただき、心充たされて館を後にしたのでした。
写真上・うちわ楓 右・草紅葉
下・石造如来立像
木漏れ日に
そよと揺れたる草紅葉
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